関西フィルハーモニー管弦楽団:第278回定期演奏会

2016年10月14日(金)

「関西フィルハーモニー管弦楽団:第278回定期演奏会」

ザ・シンフォニーホール

この秋はずっと暑い日が続いてたのだけど、最近ようやく涼しくなリました。
通勤で予習の為にシベ2を聴きながら北欧の空気感を感じるシベリウスを聴くのがピッタリな季節になってきて丁度良いタイミングの演奏会になったなぁ〜って感じました。

指揮者が素敵なおじ様のサッチーさんなので、久し振りにサッチーさんの指揮姿堪能しながら聴きたくてご対面状態のオルガン席で鑑賞しました。
ミーハーで済みません(;´Д`)

演奏してる団員さんと同じ目線なので、サッチーさんの指示がよく分かって奏者じゃ無いのに指揮されてる気分になって久し振りに座ると面白かったです。

只、音が自分ではなく正面の観客席の方に飛んでる感覚はすっごく感じて音の範囲から外れてしまってる感覚は有ったけど...

特にデュメイさんのソロが思いっきり反対方向に飛んでたなぁ...(ーー;)

トロンボーンとトランペットの真後ろなので普段よりも細かい音が聴こえたのも面白かったです(*´ω`*)
関フィルのトランペット&トロンボーン大好きなので(実はトランペットの白水さんとトロンボーンの風早さん&松田さん密かに好きです)近くで聴けたので「ヤッパリ上手いなぁ〜」と思いながら聴いて喜んでました。

超個人的な事ではセカンドクラのゆとたんさんの後頭部見ながら密かに誕生日おめでとうと思いながら鑑賞も(ーー;)
(実はこの日10月14日はゆとたんさんの30歳の誕生日でした。そういえば、気がついてたんだけどTwitterとかで呟いてなかった...)

1曲目の吉松隆さんの「夢色モビールⅡ」は吉松隆さんらしいメルヘンな綺麗な曲。
元々はサクソフォン奏者須川さんのアルバムに書かれた曲で、サクソフォン&ハープ&弦楽四重奏の曲なのですが、今回はヴァイオリン独奏版。
ヴァイオリンはコンマスの岩谷さんが演奏されてました。
ハープのメルヘンな音色とヴァイオリンの組合せが素敵でした(*˘︶˘*).。.:*♡

パンフレットの説明によると
「ハープが揺らす16音符の静かな音のモビールに乗って紡がれてゆくただ一本のメロディ。それは夢の中で生まれ、虹のような緩やかなカーヴを空に描き、そしてふたたび夢の中に融けてゆく」
のだそうです。

吉松隆さんの曲を聴くと何故か宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の世界観を連想してしまう。

2曲目は関フィルの音楽監督でも有り世界的なヴァイオリニストのデュメイさんがソリストのバルトークのヴァイオリン協奏曲2番。

バルトークはハンガリーの作曲家なので民族音楽的な香りを漂わせつつ、力強く妖しさを漂わせるデュメイさんの演奏でした。

背後からの鑑賞だったけど、濃厚な音が客席の方に飛んでいってるのを感じました。
正面から聴いてたら感動倍増間違い無しだったのでチョット残念でしたㅠㅠ

先日センチュリーでハーデリッヒさんの演奏を聴いたけど、あの時は繊細で綺麗な印象を受けました。
すっごい癒やされて優しい気持ちになったので同じ曲でもここ迄印象が違うのには驚きでしたΣ(゚Д゚)

多分掴みどころのない曲で、ヘタをしたら訳が分からず退屈してしまう系なので奏者の技量で色々変化するんだろうなぁ〜

デュメイさんとサッチーさんがラブラブ仲良ししてたり、演奏してない時のデュメイさんのオケの人達を見る様子が身内を見るような感じで、関フィルの音楽監督なのも感じました。

休憩後の後半はシベリウス2番。
今回の演奏を聴いた直後は、シベリウスってヒーリング系というかムード音楽っぽくて北国北欧の空気感というか雰囲気を感じる曲のイメージが有ったので、感情を表に出した生々しさを感じる解釈には正直少し違和感を覚えました。
な、なんというのか弦が強烈に鳴って凍土の嵐のような感じ??

正面で見てたから分かったのだけど、サッチーさん、凄く良い表情で指揮をされてたので「この曲が好きなんだなぁ」って聞いてる時に伝わって来ました。
本当に幸せそうだった。

数日経った今振り返ると、サッチーさん曰く
「この曲は娘を亡くしたシベリウスの悲しみの思いが込められてる」
と、Blogに書かれていたのに気が付きました。
それを表現したくて、イメージされる
「シベリウス=北欧の空気感や景色」
とかでは無くて、感情を表に出したグワっとテンポを上げた込み上げるような表現とか弦が泣き叫んでるようなキンキンとした演奏をさせたんかなぁと、感じました。

強烈な印象だったので暫く余韻が抜けない状態になりました...

◆プログラム◆
指揮:藤岡 幸夫
ヴァイオリン:オーギュスタン・デュメイ

◆演奏曲◆
吉松 隆:夢色モビールII 作品58a(1993/98)

バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz.112

~藤岡のシベリウス・ツィクルス第5回~
シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 作品43

◆藤岡さんのTwitter◆